「はいからさんが通る」を120%楽しむ(多少ネタバレあり)

こんにちは!

いよいよ11日に「はいからさんが通る」の映画が公開ですね!

正直アニメ絵を見た時「なんじゃこりゃあ!」と思ったものですが、そういえば「はいからさんが通る」って名前は知ってるけど、どういう話か知らないわ。主人公の女の子が、着物に袴っていうことしか知らないや。「はいからさん」なんて言われてるから、結構おきゃんな女の子なんだろうなあ。

ということで早速漫画を読んで見ました!

はいからさんが通る 文庫本全巻
はいからさんが通る 文庫本全巻

そしたらこれが結構面白い。

主人公の紅緒は想像してた通り、おきゃんな女の子ですが、女性らしい悩みもあるし、これだ、と決めたら一途で、行動力もある、とっても魅力的な主人公です。そんな紅緒が織りなす、ラブコメ、というかヒューマンドラマといった感じで面白いです。

そんな「はいからさんが通る」、人間模様を見るだけでも十分面白い作品です。が、歴史的な時代背景も知っているとより深く楽しめるかと思います。今回はそんなところを押えていけたらいいかな、と思います。

はいからさん、とは

そもそもタイトルにある「はいからさん」とはなんなんでしょうか。

広辞苑によると

ハイ・カラ【high collor】
(「たけの高い襟」の意)
①西洋風を気取ったり、流行を追ったりすること。また、その人。皮肉って「灰殼」を当てる。
②洋風でしゃれていること。
③日本髪に対して、西洋風の夫人の束髪。

となっています(一部抜粋)。

ここでの「はいから」は多分②の意味。③もちょっと入るかも。

広辞苑 第六版 (普通版)
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舞台としての大正時代

「はいからさんが通る」は大正時代が舞台のお話です。
45年続いた明治時代、64年続いた昭和時代に比べ、大正時代は15年と近代日本の年号の中でも短いものでしたが、民主化運動や西洋化が盛んで、大衆文化が花開いた時代でした。平塚らいてう(らいちょう、と読みます)などによる女性の参政権運動が盛んになったのもこの時代です。「はいからさん」の中でも随時その様子が出てきます。

例えば上の動画の最初の「原始女性は太陽であった。」っていうのは女性の参政権運動を考えるにあたって、絶対に欠かせない平塚らいてうの言葉です。

紅緒や紅緒の友達の環がフェミニストとして描かれており、当時はまだ根強かった男尊女卑的な考え方との衝突が度々描かれています。

紅緒と環が通う女学校の先生を環が論破するシーン
紅緒と環が通う女学校の先生を環が論破するシーン

私、こんな時代に生まれていたら、かなり生きづらかっただろうなあと思ってしまいます。紅緒は強いなあ。私は平成の世に生まれてよかった!

官軍と朝敵

主人公紅緒と少尉がなぜ許婚になった理由は、お互いの祖父母が結ばれなかったから、ということですが、なぜむすばれなかったか。

二人の祖父母が生きたのは幕末でした。江戸幕府は、朝廷すなわち天皇に政権を返すことでその長かった歴史の幕を閉じたわけです。つまり幕末は「天皇側 VS 幕府側」に日本が分かれてしまったのですが、物語では紅緒のおじいさんは幕府側の旗本、少尉のおばあさんは天皇側の貴族だったため、むすばれなかった、ということです。

瀬を早み 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ

度々作中に出てくる和歌。紅緒と少尉の祖父母が結ばれず、そのときに出てくる歌です。百人一首の歌ですね。

意味としては

川の瀬の流れが速く、岩にせき止められた急流が2つに分かれる。しかしまた1つになるように、愛しいあの人と今は分かれても、いつかはきっと再会しようと思っている。

ということ。

さらっと古典が出てくるあたり、昔の方々は風流ですねえ(遠い目)

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大正12年(1923年)9月1日に起こり、死者・行方不明者10万5000人あまりを出した、未曾有の大震災。発生当時、東京には木造家屋が多かったため、火災が多数発生。地震では助かっても、火災によって亡くなった人も多かったそうです。日本で知らない人はいないと思いますが、一応物語のキモになるので、記載。

 

はい、ざっとこんな感じでしょうか。

「大正ロマン」とか聞くと、なんだか華やかな気がしますが、色々な摩擦もあったんだなあ、と「はいからさんが通る」を読みながら思いました。そういう紆余曲折を経て、今の日本があるわけですから、一人の日本人として少しでも社会が良くなるように、がんばっていきたいなと思います^^

まあ、上で散々ウンチク的なこと(ていうかウンチク。)を垂れましたが、要は

「(漫画とか映画とか、娯楽作品は)
楽しければ、それでいいんです!」

こんなウンチクなくったって、「はいからさんが通る」は十分に楽しい作品です。

漫画でも映画でもいいので、是非みてくださいね!!

参考サイト

劇場版アニメーション『はいからさんが通る』公式サイト

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